DMの反応率2015

2010年に「DMの反応率」について現場データを使いまとめました。
しかし、現在(2015年9月)、2010年に書いたDM反応率の内容とは
大きく変化しました。

2010年の時点ではダイレクトメールだけを考え反応率を出していました。
しかし、近年はダイレクトメールだけで反応率を考えるのは難しくなりつつあります。

具体的にはダイレクトメールだけでなくダイレクトメールを見た人の取る行動が
かわってきました。
今まではダイレクトメールを見てそのまま注文、あるいはダイレクトメールに
書かれていることに対して反応する傾向でした。

しかし現在ではダイレクトメールを見た人がその会社や商品を
インターネットで検索し、吟味し、他社商品と比較するようになりました。

そこで今回改めてDMの反応率の2015年版を書かせていただきます。

先ず先回2010年のDM反応率と2015年現在の反応率を見てみます。

当社のデータです。(2010年末現在)

  BtoCの新規顧客 0%から55%
  BtoBの新規顧客 0%から62%
  BtoCの既存顧客 0.1%から67%
  BtoBの既存顧客 0.3%から73%

当社のデータです。(2015年末現在)

  BtoCの新規顧客 0%から57%
  BtoBの新規顧客 0%から65%
  BtoCの既存顧客 0.1%から81%(宛先を厳選しています)
  BtoBの既存顧客 0.3%から94%(宛先を厳選しています)

2010年と2015年の結果から分かることは
・BtoCの新規顧客に関してはあまり結果が変わらない
・BtoBの新規顧客に関してもあまり結果に差がない
・BtoCの既存顧客に関しての結果は2015年の方が良くなっている
・BtoBの既存顧客に関しての結果は2015年の方が良くなっている
・最低の反応率は2010年も2015年もほとんど変わりなし
・BtoCの場合は反応率が0%の場合もあるのも同じです。
・最高値がいずれの場合も2015年のほうが良くなっている。
・既存顧客宛のDMについては信じられないような結果が出ている

2010年の時と大きく変わった状況は

・お客様がDMを見てホームページを調べるようになった
・お客様が商品・サービスの比較検討をすることが増えた。
・お客様が信頼する会社(担当者)が勧めるものはほとんど購入するパターンが増えてきた。
・価格以外の付加価値で購入を決定するパターンが増えてきた。
・商品の差別化がしずらくなってきた。
・50歳以上のお客様のインターネット購入頻度が増えた
・60歳以上の裕福層人口が多くなった
・60歳以上のお客様との会話(電話、ニュースレター)の比重が大きくなった
・若い世代のモバイルでの消費行動が増えた。
・DMやニュースレターの総発送数が減った
・DMやニュースレターが以前より目立つようになった
・売り込みのないニュースレターの反応が良くなってきた
・マーケティングオートメーションが普及しだし、より顧客にマッチしたDMを発送できるようになった。
・DMだけでなく複合媒体の関係性が重要になってきた
・お客様認知がDM以外の媒体でもDMやニュースレターを見ることにより購買意欲が増す場合が多くなった。

結論から言うと、今までのDMだけを考えて集客や販売をするという考えが難しくなってきました。
中にはDMだけで会社の集客のすべてを行っている会社もあります。
しかし少なくなってきているのは現状です。

現在はインターネットを使い調べる気になれば多くのことが分かる時代です。
また比較するためのホームページがたくさん存在します。
お客様にとっては簡単に比較できる時代です。
そしてDMに興味を持ったお客様は自社ホームページを確認しに来ます。
そのためDMだけでなくホームページもしっかりと仕上げる必要があります。

次に真逆のことも起こっています。
これだけ情報が氾濫しているためにあえて情報を信用せずに、
・相手の表情が分かる
・性格がわかる
・接触頻度が高い
・信用できる人
から購入するパターンも増えています。

つまり商品やサービスではなく、その人だからという理由で購入を決めるパターンです。

そのため反応率を考えるときには自分のお客様がどのパターンに属するのか、
また自社の戦略上、どのパターンで行くのかしっかりテストし、方向を決めて
進まなければなりません。

2010年と2015年の表を見ると、新規顧客に発送するDMの反応率はあまり最高値が高まって
いませんが、既存顧客に出すDMは反応率の最高値が高まっています。

実はこれには訳があります。
既存顧客の絞り込みをマーケティングオートメーション使用により選別化し、
顧客の絞り込みをより詳しくタイムリーに行っています。
このほかにもダイレクトメールを使ってのお客様の絞り込みを行うこともあります。
このようにお客様の絞り込みにより、より具体的に的を絞ったダイレクトメールを
送ることができるため信じられないような反応率が得られる結果になりました。

今後ますます、ダイレクトメールとは別の媒体との連携を取る販売が大切になってきます。

現在でもこの複数媒体の最適化を考えるマーケティングも出てきています。
これからDM反応率を考えるのであれば是非、他の媒体、特にインターネットとの
関係を考えながらDM作成を行ってください。

DMの反応率



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