低価格戦略の落とし穴

質問

神奈川県で住宅販売とリフォームを行っています。
この地域は全国でも有数のローコスト住宅の
メーカーが集まっている激戦地です。
年を追うごとに価格競争が激しくなり、
今後の経営が心配です。
チラシやダイレクトメール戦略などいろいろ試しています。

ただ一番の問題は価格にあるようでなりません。
この低価格の見せ方や、考え方を教えてください。
付加価値をつければ価格競争に巻き込まれない
ということも考えましたが、
なかなか答えが見つからない現状です。

回答

神奈川県ですか。横浜地域は特に激戦区ですね。
おっしゃる通り、全国の名だたる
ローコスト住宅販売メーカーがしのぎを削っています。
そしてどの会社も生き残りをかけてチラシやDM、
展示会、それぞれレベルがかなり高いのも事実です。
このような場合の価格戦略は本当に大変
であることはよく分かります。

まず低価格の意味合いから考えてみます。
以前は、あるいは今でも価格が安ければ売れる
と考えていたことは事実です。
確かに同じものであれば価格の安いものを買います。
しかし最近では、どんなに価格を下げても
売れない状況が増えてきました。
それらの共通点は、その商品に興味がない、
あるいは手に入れる価値がないと考える場合です。
また買うお金がないという深刻な理由もあります。

では、だれもが低価格と思う基準は何かという問題があります。
たとえば同じ商品であれば価格だけの勝負になります。
しかし同じ価格でも他の商品と少しだけ違う、
高級素材を使っている商品はお得感が出ます。
つまりこれが付加価値になります。

言葉を変えると価格は同じでも
「材料」
「素材」
「色」
「デザイン」
「作りこみ」
「作業工程」
「耐久性」
「ブランド」
その他たくさんの要因があります。

これらの要因がお客さんの心に響くものであれば、
値段が高くても買うということになります。
また付加価値が商品ではなく、
それを取り扱う人やソフト(サービス・会社のポリシー)
的なものも考えられます。

今回家の場合で一番大事なことは
「お客さんは比較できない」ということです。
どういうことかというと、お客さんは
同時に2軒の家を建てることはありません。
したがって本当の意味で比較することができません。
もっと言うと、お客さんは家を衝動買い
していることと変わらないということになります。

したがって、お客さんのお金で比較できない価値観を作り、
その価値観と合うお客さんを
集客することが良い方法ではないでしょうか。
またそのような方法で売り上げを上げている会社もあります。

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