小さくテストする
質問
私は主にリタイヤメントの
ロングステイサポートの会社を経営しています。
ロングステイサポートとは海外への移住や
永住を希望される人のお試し長期滞在を
サポートする会社です。
最近はテレビの影響もあり、お客さんは増えています。
しかし現実に海外へ移住や永住された方の
80%以上が日本に帰ってこられます。
その責任は本人たちだけでなく、
私たちサポートする会社にもあると感じています。
海外へ出れば日本の常識は海外では
非常識ぐらいに考える必要があります。
そこで現在海外移住を考えている方に向けて
小冊子DMを出そうと考えています。
小冊子の発送先は以前に当社のセミナーに
参加していただいた人に出します。
また今後の当社の方針としては日本の家を残し、
海外へロングステイ形式で滞在し、
また日本に帰ってくることを繰り返す方法を
経験していただくことです。
また、滞在国は一か国だけではなく、いくつもの国に
ロングステイしていただくことを勧めます。
永住だけを目的にするのではなく、いくつもの国で
ホテルに泊まるよりも生活感のある宿泊を
楽しんでもらうことも考えています。
そして、実際の生活で起こりうる経験も
していただく予定をしています。
このような小冊子を発送するにあたって
注意点などがあれば教えて下さい。
回答
私の周りでも海外に事務所を移転する会社が増えています、
私も含め海外で仕事する人も増えてきました。
日本ではほとんど合わないが海外ではよく合う人や、
普段はお目にかかれない人でも海外では
普通に合えたりすることがあります。
そして海外での仕事は今後増えていくと肌で感じています。
しかしトラブルや考え方が日本人とは
根本的に違う場合が少なくないので自分を現地人に
合わせることができないと続かないと感じています。
現実にストレスがたまり生活できなくなります。
今回のDMは現実を知っていただき、良い対処法を
知っていただくための2ステップDMです。
成功させるためのポイントをいくつかご紹介します。
よくあるパターンで「とにかくDMを出すことが最優先」
になる会社が少なくありません。
会社の会議でDMを出すことになり予算が下りたので、
DMの反応率や成約率、DMテストなど
深く考えずに出すことがあります。
そのような場合はとりあえず一回ダイレクトメールを出して、
反応が良ければ続け、ダメであればやめるというパターンです。
しかしダイレクトメールは一回出して終わりにするような
出し方を私は勧めません。
あくまでもDMは利益を上げることを
最終目標にしなければなりません。
そのためにも小さくテストを繰り返して、
より反応が取れるダイレクトメールが必要になります。
ダイレクトメールの反応率で一番重要なものは発送先リストです。
今回のリスト選別は問題ありません。
これでOKです。
注意点としてはDM発送数を考えます。
発送しようとしているリスト全部にDMを出さないことです。
今回のDMで成果が上がればよいのですが、
失敗することも考えておく必要があります。
またさらに反応率や成約率の良いDMに仕上げていくためにも
失敗のことも考える必要があります。
そこで今回の場合は、すべてのリストにDM発送するのではなく、
全体の10%ぐらいのリストに発送してください。
この時点で反応率と成約率を計測し、今後の対策に活かします。
○○さんの会社の場合は、一度体験するとリピート率が高いので
ライフタイムバリューを参考にしてDMの成果を考えます。
ライフタイムバリューの期間は3年で見てください。
今回の方針変換は、今までのロングステイ会社の
考え方と大きく変わります。
今まではロングステイはあくまでも
永住するためのお試し滞在的な位置づけでした。
しかし、今回からはロングステイを
繰り返していくことが最終目的です。
その結果
・永住先を決めて永住する
・長い旅行としてロングステイを繰り返す
・永住先を決めるための選択肢を増やすためにロングステイする
・いったことのない国の事情を知るためにロングステイする
・海外に行くことをやめることを決定する
この変更をお客さんが受け入れてくれるのか、
あるいは選択肢に入らないのかはやってみないとわかりません。
今まで長い歴史のある会社なので、お客様の名簿も膨大にあります。
顧客との関係もただの関係ではなく、
実際に面談をしていますので、かなり深いものになっています。
そのため戦略を少し考える必要があります。
それはもし今回の小冊子戦略が失敗したときに
どのようにするかを考えることです。
失敗を前提にダイレクトメールを出すことは
実は悪いことではありません。
ダイレクトメールを考えるときに
考えておかなければいけないことがあります。
特にどちらの商品をあるいはサービスを
ダイレクトメールで知らせるかというときです。
一度に2つの違った商品やサービスを
ダイレクトメールで知らせて
購入していただくことは基本的には間違いです。
必ず一つの商品を顧客に合わせて、
ダイレクトメールを変えて発送することが必要です。
現実にできているダイレクトメールは多くありません。
では2つの違った商品やサービスのどちらを選ぶか判断するには、
もしその商品やサービスが失敗したときに
次の方法がいくつあるかで決めます。
たとえば一つの商品が失敗した時には、
その次に打つ対策がないような戦略はダメです。
失敗した場合にはこのような方法で試してみよう、
このような変更でテストしてみようなど、
その後の打ち手の数がとても大切になります。
もしかすると、小冊子ではないほうが良い結果が出る場合もあります。
そして内容がもっと違う視点からの説明が良いのかもわかりません。
また小冊子ではなく、今までのように実際のセミナーを開催して
お客さんと対面してお話ししたほうが良い場合もあります。
その他にも今までの○○さんの経験からいくつも出てくると思います。
いつもの話ですが、必ず「テストDM」は行いましょう。
今回の小冊子は非常に分かり易く
「目から鱗」の内容がたくさんあります。
この小冊子のどの内容に反応してくれているのか
あるいは他に何を希望しているのかなども
教えてもらえるように進めてください。
小さくテストすることがどうして重要なのかというと
コスト面だけではありません。
多くのデータを取るためでもあります。
全リストでテストしなくても、
ある程度の母数でテストしたことにより
短時間で効果的に数値を拾い出せます。
テストDMの目的としては、お客さんをグループ分けするために
使う方法や、個別のDM内容をより的確にするために使います。
今後そのデータが成熟すればDMを出すときに、
反応率や成約率の数値が予想できるようになります。
永住を希望される方を良い方向に導いてあげてください。
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