防犯会社のダイレクトメール

質問

私は防犯関係の商品を扱う会社を経営しています。
主な売り先はビルや工場の警備のカメラやシステムです。
最近は防犯意識が強くなり、個人のお宅でも
高額な防犯システムの設置数が増えています。

私どもの商品は一社の商品だけを扱うのではなく
複数社の商品で一つシステムを作り上げます。
金額は安いもので1万円前後、高い商品に至っては
システムで数千万円になります。
そのほかにも保守点検の売り上げもあります。

言い遅れましたが、私どもの会社は社歴が27年あります。
既存の顧客も増え、増設や新設の受注の割合も高くなっています。
既存顧客にはダイレクトメールを一年に4回送っています。
おかげさまで反応率は良いのですが、
高額商品への受注がほとんどありません。
高額商品に結びつく何か良い方法を教えて下さい。

回答

コンサルタントの□□さんから連絡を頂いています。
また○○さんのことはを詳しく教えていただきました。
年に4回送っているダイレクトメールの内容は
ニュースレターに近いものですね。
年に一回のカタログも上手にできています。
今回の質問である高額商品購入を増やす方法が
ありますので参考にして下さい。

○○さんのDMを拝見しました。
顧客が絞られているのでこの内容でOKです。
問題は高額商品への誘導がない点です。
DMを詳しく見ると、高額商品やシステムのことも書かれていますが、
誘導がありませんので誘導の方法について説明します。

一年間の新規顧客が全体の約30%になります。
一年間で高額商品(システム)問い合わせから
成約に至ったのは約6%です。
一部の優良顧客だけで売り上げの約80%以上をしめています。
初回顧客の継続率が約75%です。
商品の特性上仕方ないところがあると思いますが、
改善の余地はあります。

防犯設備は予防商品なのでどうしてもという必要性に迫られません。
お客さんに高額商品やシステムを契約してもらうには、
購入金額の階段を上がっていただく必要があります。
ただし、必要性に迫られている会社に関しては
いきなりの高額システムもあります。

そこでお客さんに送るDMをそれぞれの顧客に
分けて内容を変えていきます。
今回は初回客に的を絞り選別していきます。
選別の基準は、

●高額なシステムが必要な会社
●高額なシステムを入れた方がよい会社
●高額なシステムは入れる必要はない会社
●防犯システムが現状では不備である会社
●防犯システムをアップグレードした方がよい会社
●防犯システムのアップグレードが必要ない会社
●連絡の取れない会社

これらのお客さんに対して個別のDMを送ります。
DMは2ステップの顧客と3ステップの顧客に分けます。

3ステップの顧客は
●高額なシステムが必要な会社
●高額なシステムを入れた方がよい会社
の2パターンです。

3ステップの内容は現状から無理のない適切な
ステップアップを提案します。
この時、さらに上のシステムを購入していただくことを前提に考えて、
今回入れていただくシステムが無駄にならないようにします。

DM内容については、今までの高額システムを
購入していただいた会社の
経緯を分析してキーワードを探し考えてください。

ここでもう一つ重要なことがあります。
防犯設備の場合、緊急に必要な場合が発生します。
一つはプライバシーマークやISO関連で必要になる場合。
そして、実際に犯罪被害に巻き込まれたり、
犯罪被害を受けた会社が身近であった場合などに、
自社の防犯意識が高まります。
その時に○○さんの会社のことが思い浮かぶことが大切です。

またライバル会社のことを調べる必要があります。
高額商品やシステムもどこかのライバル会社で
受注されているはずです。
受注検討をしていても途中でやめる会社もありますので、
高額商品の問い合わせがすべてライバル会社に行くとは限りません。
しかしライバル会社に高額商品が流れ、○○さんの会社に
仕事が来ない理由を調べる必要はあります。
多分○○さんの頭の中には理由が分かっていると思いますが、
少なくとも具体的に洗い出す必要があります。

具体的には
・ライバル会社が何社あるのか
・関連会社からの販売はないか
・高額商品を購入した会社が何を見てあるいは
 聞いて商品情報を手に入れたのか
・同業他社のホームページをすべて洗い出す
・高額商品を購入する会社のキーワードを洗い出す
・高額商品を買う動機を洗い出す
・ライバル会社が販売した高額商品を買った
 お客さんにライバル会社を選んだ理由を聞く
・自社が販売した高額商品を買ったお客さんに自社を選んだ理由を聞く
・ライバルがダイレクトメールを発送していないか調べて、
 もしダイレクトメールを発送していたら情報を仕入れる。
・ライバル会社の取り扱い商品と自社取扱商品の
 判断基準コンテンツを考える
・ライバル会社の強みと弱みを洗い出す
・ライバルに対しての自社の弱み強みを洗い出す

高額商品もどこかの会社で買われているのであれば、
高額商品を買う会社には必ず購入理由があります。
その点を洗い出し検討します。
そして自社の弱みを強みにできないか考え抜きます。

検討結果によっては顧客になるであろう会社全部を
ターゲットとはせずに、絞り込みをする。
自社高額商品が不利な点や、ライバルの商品のほうが
お客さんにとって明らかに良い場合は、販売先を絞る必要があります。

販売先を絞る時に考えることは、
絞り込む前提条件を明確化することが大切です。
できれば販売できそうな会社には全部売り込みたいのが本心です。
しかし勝ち目のない販売やお客様に迷惑のかかるであろう販売先は
避ける必要があります。
後々の信用にかかわってきます。
また販売先を絞り込み成約率を上げていくほうが、
お客様との接触頻度を上げられます。

ここでは触れられていませんでしたが、
高額商品を購入された会社様の買い替え需要も大切です。
通常は今までのメーカーを継続して
買い替えることが多いと思いますが、
必ずしも同じ会社で買い替えたいと
お客さんが思っているとは限りません。

お客さんが買い替え時に他の商品に
買い替えようと考える場合の例として
・商品に対する不満
・営業に対する不満
・故障率に関する不満
・保守体制に関する不満
・コストに関する不満
・アップグレードに関する不満
・保守部品に関する不満

などライバルから購入したお客さんは
どのような不満を持っているかわかりません。

そのため、どの業界業種でも一定数が
今まで使った会社ではない会社に乗り換えます。
特にこの会社には、○○さんの商品を入れていただいたほうが
お客様のためになると思うところがあれば、
より積極的に接触を図ってください。

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